Microsoft Office InfoPath 2007 では、InfoPath または Web ブラウザで開くことのできるフォーム テンプレートをデザインできます。ブラウザで表示できるフォーム テンプレートは、ブラウザ互換フォーム テンプレートと呼ばれています。また、Office InfoPath 2007 だけでなく InfoPath 2003 でも使用できるフォーム テンプレートをデザインしたり、Microsoft Office Word などの他のプログラムで作成されたフォームを Office InfoPath 2007 のフォーム テンプレートに変換したりすることも可能です。
ただし、これらの操作を行う場合は、互換性などの点で問題が生じることがあります。たとえば、InfoPath の一部の機能はブラウザ互換フォーム テンプレートではサポートされないため、それらの機能が原因で発行処理時に問題が発生する場合があります。同様に、Office InfoPath 2007 の一部の機能は、InfoPath 2003 のフォーム テンプレートでは使用できません。また、Word の一部の機能は InfoPath でサポートされていないため、Word のフォームを InfoPath にインポートすると、これらの機能は使用できなくなります。
フォーム テンプレートにこれらの問題がないかどうかをすばやく確認するには、[デザイン チェック] 作業ウィンドウを使用します。この機能で検出された問題を修正してから、フォーム テンプレートを発行できます。
この記事の内容
[デザイン チェック] 作業ウィンドウ
フォーム テンプレートが期待どおりに動作することを保証する最も効果的な方法は、[デザイン チェック] 作業ウィンドウを使用して、潜在的な問題を確認することです。
[デザイン チェック] 作業ウィンドウを使用すると、次の処理を実行できます。
- フォーム テンプレートに存在する可能性がある互換性の問題を検索します。InfoPath により問題が自動的に修正され、その修正が通知される場合があります。問題を手動で修正する必要がある場合もあります。たとえば、ブラウザ互換フォーム テンプレートを正常に発行するには、サポートされていないコントロールを削除したり、別のコントロールに置き換えたりする必要があります。ブラウザ互換フォーム テンプレートを発行する場合、サーバー関連の情報を [デザイン チェック] 作業ウィンドウに表示することもできます。
- フォーム テンプレートの互換性設定を変更します。たとえば、コンピュータに InfoPath がインストールされているユーザーしか、自分が作成したフォーム テンプレートを基にしたフォームの表示と入力を実行できないとします。フォーム テンプレートを Web ブラウザでも使用するには、[デザイン チェック] 作業ウィンドウの [互換性設定の変更] をクリックし、InfoPath 専用のフォーム テンプレートではなくブラウザ互換フォーム テンプレートを作成するためのオプションにアクセスします。フォーム テンプレートの互換性設定を変更すると、[デザイン チェック] 作業ウィンドウのエラーとメッセージも更新されます。
![[デザイン チェック] 作業ウィンドウの一部](/global/images/default.aspx?AssetID=ZA101080861041)

作業ウィンドウの上部に表示されるテキストは、フォーム テンプレートが現在、Office InfoPath 2007、および InfoPath Forms Services を実行しているサーバーの両方と互換性があることを示しています。この設定を変更するには、[
互換性設定の変更] をクリックします。

作業中のブラウザ互換フォーム テンプレートには、サポートされていないコントロールが含まれているため、作業ウィンドウにエラーが表示されます。ブラウザ互換フォーム テンプレートを正常に発行するには、サポートされていないこれらのコントロールを削除する必要があります。
次の作業を行うとき、InfoPath により問題が自動的に確認されます。
- フォーム テンプレートを開く
- フォーム テンプレートの互換性設定を変更する
- フォーム テンプレートを保存または発行する
- Microsoft Office Word 文書を InfoPath にインポートする
作業ウィンドウの [更新] をクリックすると、[デザイン チェック] 作業ウィンドウのエラーとメッセージの一覧を更新できます。これは、フォーム テンプレートの問題を修正したら、一覧から項目を削除するのに便利です。
メモ [更新] をクリックしても、Word 文書を InfoPath にインポートした結果表示されたメッセージは更新されません。インポート関連のメッセージを [デザイン チェック] 作業ウィンドウから削除するには、[リソース ファイル] ダイアログ ボックス ([ツール] メニュー) を開き、ImportErrors.xml という名前のファイルを削除する必要があります。このファイルは、Word 文書を InfoPath にインポートするときに自動的に作成されます。ImportErrors.xml ファイルを削除した後で、[デザイン チェック] 作業ウィンドウの [更新] をクリックすると、インポート関連のメッセージが表示されなくなります。ImportErrors.xml ファイルがなくても、フォーム テンプレートは正常に機能します。実際、セキュリティを確保するうえでは、フォーム テンプレートを発行する前にこのファイルを削除しておいた方が得策といえます。
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エラーとメッセージの違いとは
フォーム テンプレートをデザインするときに、メッセージとエラーの両方が表示されることがあります。ほとんどの場合、フォーム テンプレートを正常に発行するためにエラーを修正する必要があります。必要に応じて、メッセージに対応する場合もあります。
次の表は、[デザイン チェック] 作業ウィンドウのエラーとメッセージの違いを示しています。
| アイコン |
種類 |
説明 |
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エラー |
フォーム テンプレートは正常に機能しません。フォーム テンプレートを発行する前に問題を修正する必要があります。 |
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メッセージ |
フォーム テンプレートは期待どおりに機能しない場合があります。エラーほど問題は深刻ではありません。フォーム テンプレートの発行前に懸案事項に対応するかどうかは任意です。 |
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InfoPath で問題が確認される状況
次の表は、[デザイン チェック] 作業ウィンドウに表示されるさまざまな種類の問題と、これらの問題がフォーム テンプレートで発生する典型的な状況を示しています。
| 問題の種類 |
説明 |
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ブラウザの互換性
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Web ブラウザで表示および入力するようにデザインされている Office InfoPath 2007 フォーム テンプレートは、ブラウザ互換フォーム テンプレートと呼ばれます。通常、ブラウザの互換性の問題が発生するのは、標準の InfoPath 専用のフォーム テンプレートをブラウザ互換フォーム テンプレートに変更した後です。たとえば、ユーザーが InfoPath の保険金請求書フォームに入力しているのを、今度はブラウザでフォームに入力できるようにするとします。この場合、フォーム テンプレートの互換性設定を変更する必要があります。この変更により、[デザイン チェック] 作業ウィンドウにエラーまたはメッセージが表示される場合があります。たとえば、元のフォーム テンプレートにユーザー ロールが含まれている場合、ユーザー ロールはブラウザ互換フォーム テンプレートでサポートされていないため、互換性設定を変更すると、[デザイン チェック] 作業ウィンドウにエラーが表示されます。
メモ [デザイン チェック] 作業ウィンドウの [サーバーで確認] チェック ボックスをオンにすると、InfoPath で検出されたエラーとメッセージ以外に、InfoPath Forms Services を実行しているサーバーで生成されたエラーとメッセージも表示できます。これらのエラーとメッセージは、[デザイン チェック] 作業ウィンドウの [ブラウザの互換性 (サーバーで確認)] 見出しの下に表示されます。
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ブラウザの最適化
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[デザイン チェック] 作業ウィンドウの [サーバーで確認] チェック ボックスをオンにすると、ブラウザの最適化の問題が発生する可能性があります。最適化のエラーとメッセージはサーバーによって生成され、ブラウザのフォームのパフォーマンスを向上するようにデザインされているかどうかを判断する際に役立ちます。
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下位互換性
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InfoPath 2003 でも使用できる Office InfoPath 2007 フォーム テンプレートは、"下位互換性がある" フォーム テンプレートと呼ばれます。InfoPath 2003 で使用できないコントロールまたは機能をフォーム テンプレートに追加すると、下位互換性の問題が発生します。ほとんどの Office InfoPath 2007 フォーム テンプレートは、InfoPath 2003 との互換性を保つ必要がありません。そのため、Office InfoPath 2007 では、下位互換性に関するエラーとメッセージは、[デザイン チェック] 作業ウィンドウで自動的に非表示になります。
下位互換性のエラーとメッセージが既定で表示されるのは、Office InfoPath 2007 デザイン モードで InfoPath 2003 フォーム テンプレートを開いた場合、または [保存] あるいは [名前を付けて保存] ダイアログ ボックスの [ファイルの種類] ボックスの一覧の [InfoPath 2003 フォーム テンプレート (*.xsn)] をクリックした場合だけです。それ以外のすべての状況では、[フォームのオプション] ダイアログ ボックス ([互換性] 分類) の [InfoPath 2003 との互換性に関するレポートを表示する] チェック ボックスをオンにすることで、[デザイン チェック] 作業ウィンドウに下位互換性のエラーとメッセージを表示するように手動で選択する必要があります。
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インポート
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Microsoft Office Word などの別のプログラムからフォームをインポートし、InfoPath がサポートしていない機能のインポートが試行されたときに、インポートの問題が発生することがあります。InfoPath では、サポートされていない機能が削除されたり、プレースホルダ イメージに置き換えられたりする場合があります。たとえば、InfoPath ではブックマークやアニメーション テキスト効果がサポートされていないため、これらの機能は生成されるフォーム テンプレートでは削除されます。機能の一部がサポートされる場合もあります。たとえば、Word 文書をインポートすると、すべてのハイパーリンクが変換されますが、ハイパーリンクが HTTP、HTTPS、FILE、FTP、または MAILTO 以外のプロトコルを使用する場合、ユーザーがリンクをクリックしてもハイパーリンクは機能しません。
メモ インポート ウィザードを使用すると、Microsoft Office Excel ワークシートを InfoPath フォーム テンプレートに変換できます。ただし、インポートに関連する問題は、Word 文書をインポートする場合には [デザイン チェック] 作業ウィンドウに表示されますが、Excel ワークシートの場合には表示されません。
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オフライン互換性
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フォーム テンプレートをオフラインで使用できるようにした場合、オフラインの問題が発生することがあります。フォーム テンプレートのデザインによっては、オフライン ユーザーは、データベースおよびその他のデータ ソースへのクエリによって生成されたデータに引き続きアクセスできますが、いくつかの例外もあります。このような例外は、[デザイン チェック] 作業ウィンドウに記載されています。
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テンプレート パーツ
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フォーム テンプレートにテンプレート パーツ (テンプレート パーツ : 再利用目的で複数のフォーム テンプレート内に保存できる、フォーム テンプレートの一部。標準的なテンプレート パーツは、複数のコントロールと単一のデータ ソースから構成され、これに加えてデータ接続、データの入力規則、データの規則などの機能が含まれることがあります。)が含まれているときに、新しいバージョンのテンプレート パーツを [コントロール] 作業ウィンドウに追加すると、更新されたテンプレート パーツを使用できるという通知が [デザイン チェック] 作業ウィンドウに表示されます。
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データのバインド
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フォーム テンプレート上のコントロールと、データ ソース内の対応するフィールドまたはグループとの関係になんらかの問題がある場合、バインド (バインド : コントロールに入力したデータが保存されるように、データ ソースのフィールドやグループにコントロールを接続すること。コントロールのバインドが解除されると、フィールドやグループには接続されないため、コントロールに入力したデータは保存されません。)の問題が発生することがあります。バインドの問題が重大であるために、ユーザーのフォームでコントロールが正常に機能しない場合、[デザイン チェック] 作業ウィンドウにその問題が表示されます。バインドの問題がそれほど重大ではない場合、[デザイン チェック] 作業ウィンドウにはエラーまたはメッセージは表示されませんが、フォーム テンプレートのコントロールの右上隅に青または赤のアイコンが表示されます。問題の詳細を表示するには、コントロールを右クリックし、ショートカット メニューの [詳細情報] をクリックします。
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