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Access または Excel を使用してデータを管理する
 

著者 : Emma Nelson

対象アプリケーション
Microsoft Office Access 2003
Microsoft Office Excel 2003
Microsoft Access 2002
Microsoft Excel 2002

Microsoft Excel と Microsoft Access のいずれを使うかについては好みもあると思われますが、データを管理する最適なプログラムが好みのプログラムであるとは限りません。

情報にアクセスして更新する際に最大のパフォーマンスと正確性を確保するには、正しい選択を行うことが重要です。ここでは、データの管理に最適なプログラムを選択する方法について説明します。

Access および Excel のいずれでも、次のことができます。

  • 強力なクエリを実行してデータを並べ替えてフィルタリングする。
  • 高度な計算を実行して必要な情報を導き出す。
  • Microsoft PivotTable® および Microsoft PivotChart® のビューを使用して対話形式でデータを使用する。
  • データに関するレポートを作成して複数の形式で表示する。
  • フォームを使用してデータを簡単に追加、削除、および参照する。
  • Microsoft Word の差し込み印刷を作成し、宛先ラベルなどを大量に作成する。
  • 外部データに接続し、データをインポートすることなく表示、クエリ、および編集する。
  • Web ページを作成して、データを読み取り専用として表示したり、更新可能な形式でアクセスする。
  • 外部データベース (Access または Microsoft SQL Server™) や他のファイルの種類 (.txt または .htm) からデータをインポートする。

どちらのプログラムも、データを列 ("フィールド" とも呼ばれる) として構成し、列ごとに異なる種類の情報 ("データ型") を保存します。各列の最初のセルには、列のラベルが入ります。両プログラムで用語が異なる例として、Excel では "行" と呼ばれるものが Access では "レコード" と呼ばれます。

たとえば、どちらのプログラムを使用しても社員リストを作成できます。リストを 5 つの列で構成し、社員の ID 番号、姓、名、内線番号、および入社年月日を入れることができます。各列の最初のセルには、データを説明するテキスト ラベルを入れます。

比較の理由

この 2 つのプログラムを比較するのには理由があります。そもそも、Excel はデータベース管理システムではなく、スプレッドシート ソフトウェアであり、情報単位を "ワークシート" という行と列のセルに格納します。Excel での代表的な作業は、電話番号や社員データなどのリストの管理です。一方、Access は "テーブル" にデータを格納します。テーブルは、ワークシートに類似していますが、他のテーブルや場所 (または他のテーブル内のフィールド) に保存されているデータに関連して複雑なクエリを実行するためのものです。

したがって、どちらのプログラムもデータ管理に向いていますが、管理するデータの種類と実行する操作に応じて用途がはっきりと分かれます。

選択の鍵は "データがリレーショナルかどうか"

データを単一のテーブルまたはワークシートに論理的に格納できる場合は、その形で格納します。論理的という意味は、Access でも Excel でも各列のデータの関連性が単一のフラットなテーブル内で完結しており、他のテーブルには関連しないことを指します。データの更新は、データがある同じビューで行われます。この種のデータは、単一のページまたはシートで管理され、複数のページやシートは使用されないため、"フラット" または "非リレーショナル" データと呼ばれます。この種のデータとしては、前述の社員データが該当します。社員の姓と名を異なるテーブルで管理することはありません。


"Excel での代表的な作業はリストの管理です。データを 単一のワークシートまたはテーブルに論理的に格納できる場合は、その形で格納します。"


一方、データを複数のテーブルに格納し、そのために "リレーショナル" データベースが必要になる場合があります。基本的に、テーブル別に異なる種類のデータ (得意先の受注など) が入ります。データに "一対多リレーションシップ" が認められた場合は、リレーショナル データベースが必要です。たとえば、得意先受注データベースでは、1 つのテーブルに得意先名を入れ、別のテーブルに得意先受注を入れます。単一の得意先は複数の受注を持つことができます。さらに、受注ごとに複数の項目があり得るので、受注の詳細を入れる別のテーブルが必要になることもあります。リレーショナル データは Access に保存するのが最適です。

データのサイズが大きくなるほど、それを効率的に構成することが難しくなります。大量のデータは Access の複数のテーブルに格納する可能性が高くなります。データを正確に管理および保守しやすいように、Access と Excel では "一意識別子" を使用します。Access では、"主キー" (テーブルのデザイン ビューに表示される鍵型のアイコン) によって各レコードを一意に識別します。Excel では、行ごとに番号が割り当てられ、列ごとに文字が割り当てられるので、各セルまたはセルの範囲には B5 などの "参照" を使用できます。実社会においては、住民基本台帳番号が、個人を識別する一意識別子の代表例です。


"Access では主キーを使用し、Excel ではセル参照を使用します。実社会においては、住民基本台帳番号が、個人を識別する一意識別子の代表例です。"


病院や保険会社に問い合わせると、名前の他に健康保険証番号や電話番号などを尋ねられることがあります。氏名だけでは一意に識別できないことがあるためです。通常、一意識別子は数値です。一意識別子は、データの整合性を保持し、セルでの認識されないレコードやデータ ( "Null" 値と呼ばれる) の重複を防ぎます。また、数値の識別子を使用すると、検索または並べ替えのときにデータを最も速く取得できます。

Access を使用する場合

次のような場合に Access を使用します。

  • リレーショナル データベース (複数のテーブル) を使用してデータを格納する必要がある。
  • もともとはフラット (非リレーショナル) なデータ セットだが、将来的にテーブルを追加する必要がある。

    たとえば、得意先の名前、住所、電話番号などに追加して、後で得意先からの発注などのアクションも追跡する必要がある場合は、データ プロジェクトを Access で開始することを検討します。

  • エントリ数が数千に及ぶ大量のデータがある。

    たとえば、大企業の社員情報を格納する場合は Access を使用します。

  • データの大半が長いテキスト文字列型である (数値ではないか、数値としては定義されていない)。
  • 必要なデータを導出して解析するのに複数の外部データベース に依存する。

    たとえば、Access データベースから定期的にデータをインポートまたはエクスポートする場合は、最大の互換性を確保するために Access で作業をするのが最適です。

  • Microsoft SQL Server で構築されたデータベースなどの大きな外部データベースに対して常時接続を保持する必要がある。
  • 複雑なクエリを実行したい。

    たとえば、大企業で得意先の受注を扱う場合に、SQL Server データベースでは得意先名を検索し、Access では新規の得意先の受注を管理する場合があります。SQL Server データベースへの接続は、Access のテーブル ビュー内から管理できます。得意先名を追加または検索する場合は、SQL Server データベースを使用しますが、新規の受注の詳細情報はローカルの Access テーブルに格納します。

  • データベースに関与する人数が多いので、データを公開して更新するのに堅牢なオプションが必要である。

    たとえば、Access では、専門的な知識を持つユーザーのために "データ アクセス ページ" を使用し、よりユーザー フレンドリな用途のために "フォーム" を使用できます。

Excel を使用する場合

次のような場合に Excel を使用します。

  • データのフラットなビュー、つまり非リレーショナル ビューが必要である (複数のテーブルを伴うリレーショナル データベースは不要である)。

    データの大半が数値で構成される場合は特にそうです。たとえば、年別の予算を管理する場合などが該当します。

  • データに対して主に計算統計上の比較を実行する。たとえば、会社の予算に関する費用/利益分析を示す場合などが該当します。
  • データセットが管理可能なサイズである (行数が 15,000 以下である)。

Access および Excel でデータを保護する

いずれのプログラムを使用する場合でも、データを保護する方法を知っていることが重要です。以下に、データの保護に関するヒントを示します。

  • データを更新するたびにファイルのバックアップ コピーを作成します。
  • データが入る行と列に空白のセルがないようにします。
  • 表示/非表示オプションを使用して、ビューから重要なデータをできるだけ隠します。
  • データへのユーザー アクセスを制御してデータを保護します。次のようなセキュリティ対策を講じることができます。
    • 暗号化
    • パスワードによる保護
    • ユーザー レベルのアクセス許可
    • デジタル署名
    • 読み取り専用の権限

データの保護の詳細については、Access または Excel のヘルプを検索してください。



著者について

Emma Nelson 氏は Office のヘルプ チームのメンバーです。次期バージョンの Office に関してコミュニティ/コンテンツ機能の開発にも寄与しています。


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